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2023-08-14 10年勤めたfreeeを辞めて零細企業を作った

日記です。
タイトルの通り10年勤めたfreee株式会社を退職して、自分で会社を作ってやっていくことにした。

freee最終出社でした、10年間ありがとうございました!(ビルを見上げる写真撮り忘れた) 次回作にご期待ください!

— yo_waka (@yo_waka) June 16, 2023

やってきたことはこの辺のスライドによくまとまっている。
https://speakerdeck.com/waka/da-kinapurodakutofalseyu-tefang

社員5人から1000人になったり、ARRゼロ円からARR200億円になったり、ヤバかった品質をどうにか底上げしたり、開発本部長の立場で上場を経験したり、普通では経験できないことを濃度高く経験できて楽しく過ごせた10年だった。

freee会計という業務系Webサービスを10年間機能面/パフォーマンス/品質面共に育ててきた経験はあるので、もし経験が役立てそうな機会があればお声がけください。

というわけで零細企業を作って、今後はそっちでプロダクト作りをしていくことにした。
スタートアップではなく、零細企業。
資金調達はしない=人は本当に必要になったタイミングでしか増やさない、ということをハッキリさせたく株式発行が起きない合同会社を選択した。
他社さんの開発を手伝いながら、自分たちのサービスを作っていく、多分世の中によくある形式で当面やっていく。
設立間もない会社ではあるが、どう運営していくかの意思決定を自分たちで自由に行えるくらいの余裕を持てているのは、前職でのキャピタルゲインを原資(=給料等)に回せているのが大きいので、がむしゃらに働いてよかったなと思えている。

社名を決めた

社名はもう一人の共同創業者と話して「合同会社 匠のあそび」とした。
ずっと愛着を持てるものでないといけないので、1か月くらいじっくり検討して決めた。
社名が示す通り、コンセプトはものづくりをする人が遊ぶように働ける会社にしていきたい、というもの。
楽に稼ぐ方法は世の中に存在しないので、楽ではないことを楽しくやる。
真面目に開発しつつ、オフィスのQoLを高めたり、気分がリフレッシュできる施策や関連深いOSSやイベントに寄付したり、といった自分たちや世の中に還元することで充実感が得られる施策は積極的に考えて投資していきたい。

オフィスを借りた

自分はリモートだと無意識にサボってしまうことが分かっているのと、遊ぶように働くんだったら遊ぶ場は必要だよなとオフィスを借りた。
シュッと通える範囲でオフィス探しをしていたところ、自由が丘でよい物件が見つかったので大満足。

エンジニアなので作業空間はケチらずに使いたいものを買った結果、自宅環境より快適になったので通勤するモチベも下がらなくてよい。
ちなみにデスク回りの光量が足りなくて買ったBenQ ScreenBarとHueのリボンライト、目に優しい明るさが得られてマジでおすすめです。

作業部屋以外にもう1部屋リラックスできる部屋があって、本当に広さとクオリティと家賃がアンバランスなので、次回更新時に家賃上がらないか怖い。
お茶菓子くらいしか用意できませんが、いつでも遊びにきてください。

自分たちが使うサービスを作る

何を作るかは既に決めていてある程度動くものは出来つつあるが、基本的には自分たちが直接使うものを外にも提供できる形で作っていこうと思っている。
2人しかいないのでPM専属は雇えない以上、自分たちが機能企画もやらないといけない。そうした状況で改善し続けるモチベーション的にも、ユーザーテストのコストを減らせる意味でも、自分たちが使うものの方がやりやすい。
これまでグループウェア、会計とやってきているが、次はWebではあるけどまたちょっと特徴が違うものになりそうで、リーズナブル且つ小さくて拡張性のあるアーキテクチャを一から考えて実装していくのは楽しい。
ググってもあまり出てこないような知見がそこそこ発生するので、どこかで公開していくつもり。
何年でARR○○億いくぞ!みたいな大きな野望はなくて、自分たちがサービス売上のみで余裕持って過ごせるくらい稼げればいいので、現実的なスピード感で使うものを公開して、同じように刺さった人たちに長く使ってもらえるものにしていきたい。

業務委託もやる

さすがに外貨ナシでは原資がきついので、他社サービスの開発も手伝っていく。
前職を辞める少し前から2つほどスカウト媒体のプロフィールを公開してみたところ、声をかけてくれる会社があってとてもありがたい限り・・
結果として、1社で業務委託としてサービス開発、1~2社で顧問のようなことをさせてもらって、当面の売上を稼げることになった。
こっちで新しい知見を得たいとかはなく、これまでの経験を還元できるところで価値を感じてもらえればよいと思っているので、これまで経験している技術スタックと技術/組織課題が活きそうで、話していて相性がよさそうだった会社さんに決めた。
その他としては、スクラムを採用していない、開発用マシンが指定されない、という2点を譲れないポイントとして置いていた。
前者はスクラムイベントによる強制拘束時間で時間の使い方の自由度がどうしても減ること、後者は自社開発と合わせてマシンが2台になる不便さが許容できなかったため。
大きめの会社だとスキルの均一化の都合上スクラムを採用しがちだし、内部統制の都合上マシンは支給になりがちですね。
全てを満たしてくれるところと無事に契約に至れてほっとしている。

というわけで心機一転頑張って開発していくぞ。